冬や雨の日にテレビが映らなくなる理由
冬場や雨の日になると、突然テレビが映らなくなる…。
千葉県・東京湾沿いエリア(君津、木更津、袖ケ浦、市原、千葉市、そして東京23区・川崎・横浜でも同様)では、このお問い合わせが毎年必ず増えます。
しかし、「なぜ季節や天気でテレビが映らなくなるのか?」
多くの方はその原因を正しく知りません。
このページでは、気象条件とテレビ電波の関係をプロの視点で詳しく解説します。
ご自宅のアンテナ環境を整える際の参考にしてください。
1. 冬にテレビが映らなくなる主な原因
● 空気が乾燥し、電波が届きにくくなる
冬の空気は乾燥しています。
地デジ電波は 湿度がある程度ある方が伝わりやすい 性質があります。
乾燥+冷たい空気の層ができることで、
電波の屈折や減衰が起き、電波レベルが下がるケースが少なくありません。
特に以下のエリアで起きやすい傾向があります:
木更津・君津・袖ケ浦の内陸部
風が強い地域(富津・市原など)
都市部のビル反射に依存している地域(川崎・横浜の一部)
● 強風によるアンテナのズレ
冬は強風が増える季節です。
アンテナはわずか 数センチ ズレただけでも電波レベルが急激に低下します。
以下のような状態がよく起きます:
屋根馬アンテナが風で傾く
デザインアンテナの角度が微妙にずれる
支線ワイヤーの緩み
この状態で冬の電波状況が重なると、映ったり映らなかったり という状態になります。
● 冬特有の「フェージング(電波のゆらぎ)」
気温差によって空気の層が乱れ、電波が不安定になる現象です。
千葉県南部は海に近く、この影響を強く受ける地域が多いのが特徴です。
特に…
海沿い(富津・君津・木更津)
高台の住宅地(市原・袖ケ浦の一部)
で顕著です。
2. 雨の日に映りにくくなる原因
● 雨粒が電波を吸収・散乱する
地デジ電波は雨粒で弱められます。
特に 大雨・豪雨・横殴りの雨 は強く影響します。
電波塔からの距離が遠い地域では、
この影響がさらに大きくなります。
● 機材の劣化が露呈する
普段はギリギリ映っていても、雨の日に…
ケーブルの内部に湿気
アンテナ本体のサビ
ブースターの劣化
防水処理の破れ
などの“弱点”が露呈し、映らなくなるケースが非常に多いです。
特に築10年以上のご家庭では頻発します。
3. 天候で映りが悪くなる家の特徴
以下の特徴がある家ほど影響を受けやすい傾向があります:
アンテナが古い(10年以上)
屋根馬タイプ(風の影響を受けやすい)
ケーブルが古い(5C→3Cなど)
ブースター未設置
周囲に建物が多い
電波塔から遠い地域
複数が重なると、季節・天候の変化に敏感になります。
4. 逆に、天気の影響を受けにくくする方法
専門業者としておすすめする改善策は次のとおりです。
● 1)アンテナの正確な方向調整
わずかなズレを直すだけで改善することがあります。
● 2)ブースターの設置
電波レベルが安定します。
● 3)デザインアンテナへの交換
風に強いため、冬のズレ対策に有効。
● 4)防水処理・ケーブル交換
湿気によるノイズを防ぎます。
5. 千葉・東京湾沿い地域で特に注意するポイント
千葉県は “電波が強い地域と弱い地域の差が大きい” のが特徴です。
● 電波が弱くなりやすい地域
君津市の内陸側
木更津・袖ケ浦の一部
富津の山間部
市原の高台地域
● 電波が強いが反射に依存する地域
川崎市
横浜市北部
千葉市中央区・花見川区
反射電波は天気の影響を受けやすいため、
この地域では“デザインアンテナ”が最適とは限らないこともあります。
【まとめ】
冬や雨の日は、
電波自体が弱くなる・アンテナがズレる・機材の劣化が顕在化する
という複数の原因が重なり、テレビ映りが悪化します。
もし季節によって映り方が変わる場合は、
根本原因を1つずつ診断することで改善できます。